お知らせ
●平成20年度から40歳以上75歳未満の方に
  健診・保健指導が義務づけられます

将来に向けて医療制度を維持するために、平成18年10月から段階的に医療制度の改革が実施されています。

中でも中長期的な医療費適正化のひとつに生活習慣病予防の徹底を位置づけ、「平成27年には生活習慣病の有病者・予備軍を25%減らす」という目標が掲げられています。そのため平成20年度から、健康保険組合などの医療保険者に対し、40歳以上75歳未満の被保険者及び被扶養者(ご家族)の健診・保健指導が義務づけられました。
また、効果的・効率的な健診・保健指導を実施するために5年ごとの計画の策定、データの管理・保存も義務化されます。

現在当組合では、より充実した健診・保健指導を実施するために検討・準備を始めており、厚生労働省の示す下記の「標準的な健診・保健指導プログラム(暫定版)」に沿って実施する予定です。今後、詳細が決まり次第、順次お知らせしてまいりますので、ご理解、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。


●標準的な健診・保健指導プログラムの流れ
腹囲計測や、内臓脂肪の蓄積に関する質問などが盛りこまれた内容になります。
    
    
     
     
≪標準的な質問票≫


現在a〜cの薬の使用の有無
a 血圧の薬
b インスリン注射または血糖を下げる薬
c コレステロールを下げる薬
医師から、脳卒中(脳出血、脳梗塞等)にかかっているといわれたり、治療を受けたことがありますか。
医師から、心臓病(狭心症、心筋梗塞等)にかかっているといわれたり、治療を受けたことがありますか。
医師から、慢性の腎不全にかかっているといわれたり、治療(人工透析)を受けたことがありますか。
現在、たばこを習慣的に吸っている。
(合計100本以上、または6カ月以上吸っている、最近1カ月間も吸っている)
20歳のときの体重から10kg以上増加している。
1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施。
10 日常生活において、歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施。
11 同世代の同性と比較して歩く速度が速い。
12 この1年間で体重の増減が±3kg以上あった。
13 早食い・ドカ食い・ながら食いが多い。
14 就寝前の2時間以内に夕食をとることが週3回以上ある。
15 夜食や間食が多い。
16 朝食を抜くことが多い。
17 ほぼ毎日アルコール飲料を飲む。
18 睡眠で休養が得られている。
≪健診項目≫
診察等 質問(問診)
計測 身長
体重
肥満度・標準体重
腹囲
理学的所見(身体診察)
血圧
脂質 中性脂肪
HDL‐コレステロール
LDL‐コレステロール
肝機能 AST(GOT)
ALT(GPT)
γ-GT(γ-GTP)
代謝系 空腹時血糖
尿糖 半定量
血清尿酸
ヘモグロビンA1c
血液一般 ヘマトクリット値
血色素測定
赤血球数
尿・
腎機能
尿蛋白 半定量
潜血
血清クレアチニン
心機能 12誘導心電図
眼底検査 眼底検査
…必須項目
□…医師の判断に基づき選択的に実施
   する項目
  健診の結果から、保健指導のレベル分けをします。
    
    
    
    
    
    
    

≪ステップ1≫
内臓脂肪蓄積の
リスクをみる

≪ステップ2≫
追加リスクを
カウントする
@〜Bは内臓脂肪症候群の判定項目、C〜Eはその他の関連リスクです。
C〜Eは@〜Bのリスクが1つ以上の場合のみにカウントされます。
@血糖 空腹時110mg/dl以上、随時140mg/dl以上、ヘモグロビンA1c5.5%以上、薬剤治療中、のいずれか
※(1)の動機づけ支援レベルの判定、(2)(3)の場合は100mg/dl
A脂質 中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満、薬剤治療中、のいずれか
B血圧 収縮期130mmHg以上、拡張期85mmHg以上、薬剤治療中、のいずれか
CLDLコレステロール 120mg/dl以上
D喫煙歴  ――
E尿酸 7.0mg/dl以上

≪ステップ3≫
保健指導レベルを
グループ分け
ステップ1で(1)の人
追加リスク数
2以上
(内臓脂肪症候
群該当者)→
積極的支援レベル
0〜1
動機づけ支援レベル
ステップ1で(2)の人
追加リスク数
3以上

積極的支援レベル
1〜2
動機づけ支援レベル

情報提供レベル
ステップ1で(3)の人
追加リスク数
4以上

積極的支援レベル
1〜3
動機づけ支援レベル

情報提供レベル
(3)の人は、内臓脂肪減少を目的とするのではなく、個人の病態に応じた対応が必要。

≪ステップ4≫
標準的な質問票の7〜11
の質問項目を点数化して、
生活習慣改善の
必要性を判定する
20歳のときの体重から10kg以上増加
している。
はい(1点)
いいえ(0点)
1回30分以上の軽く汗をかく運動を
週2回以上、1年以上実施。
はい
いいえ
すべていいえ
(1点)
はいが1つ以上
(0点)
日常生活において歩行または同等の
身体活動を1日1時間以上実施。
はい
いいえ
同世代の同性と比較して歩く速度が速い。 はい
いいえ
たばこを吸っている。 はい(1点)
いいえ(0点)

≪判定≫
ステップ3と4の結果
により判定
ステップ3の保健指導レベル
情報提供レベル 動機づけ支援
レベル
積極的支援
レベル
ステップ
4の合計
点数
3点 B C C
2点 A B C
1点 A B C
0点 A A
該当者は、状況を確認のうえ、医療機関受診を検討する。
A 情報提供  B 動機づけ支援  C 積極的支援
 判定に応じて必要な保健指導を行います。
A.情報提供
<健診受診者全員に実施>
・健診結果の提供と同時に、個別のニーズ、生活習慣に即した情報提供を行う
・生活習慣病の特性や生活習慣の改善に関する基本的な理解を支援する
B.動機づけ支援
<原則1回の支援>
生活習慣改善の個別目標を設定し、自助努力による行動変容が可能となる動機づけを支援
C.積極的支援
<3〜6カ月の個別支援>
個人の準備状態に合わせて生活習慣改善の個別目標を設定し、具体的で実現可能な行動の継続を支援
受診勧奨
@血糖     空腹時血糖126mg/dl以上、随時血糖180mg/dl以上、ヘモグロビンA1c6.1%以上のいずれか
A脂質     中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満
B血圧     収縮期140mmHg以上または拡張期90mmHg以上
C尿酸     8.0mg/dl以上
DLDLコレステロール     140mg/dl以上

上記のいずれかに該当し、治療が行われていない場合は、心疾患、脳卒中等の予防のために治療が必要であることを指導。
医療機関と連携し必要な保健指導の実施や治療中断による重症化がおきないようにする。


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