お知らせ
2010年5月5日掲載
●「行事食」は健康を維持する、食の知恵です

  日本には四季折々の年中行事があります。
  本来、年中行事は「神様を呼び、ご馳走を捧げる日」で「ハレの日」とも呼ばれ、食卓には普段にはないご馳走が並ぶ日でした。
  また、季節の変わり目は体調を崩しやすく、そのため季節の変わり目に「ハレの日」というご馳走を食べる日を設け、体に栄養と休息を与えてきた「食の知恵」です。
  現代では毎日が「ハレの日」のような食生活ですが、豊かな食は必ずしも健康を約束してはくれません。自然の恵みに感謝しながら食生活を営んできた先人たちが生み出した行事食を今一度、おいしく楽しく、見つめ直してみませんか。

●柏餅(かしわもち)
  平たく丸めた上新粉の餅を二つに折り、間に餡をはさんでカシワ葉で包んだ和菓子です。餡の種類は、こしあん、みそあんがポピュラーでした。
  カシワの葉は新芽が育つまでは古い葉が落ちないことから、「子孫繁栄(家系が途切れない)」という縁起をかつぎ、5月5日の端午の節句の供物として用いられていました。
  ※四国地方など近畿圏以西ではカシワの木が自生しておらず、元々端午の節句には「ちまき」を用いていたたため、そのサルトリイバラ科(サンキライ)の葉を代用して作られることが多いとのことです。

★ 江戸食文化紀行 〜江戸の美味探訪〜 ★

  「柏餅」は、東海道の白須賀(現在の静岡県湖西市)と二川(現在の愛知県豊橋市)の間の、「猿が馬場(ばんば)」の茶店の名物として知られ、全国(特に、カシワの葉が自生する東日本)に広がったとされています。


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