2010年12月8日掲載
●「ノロウイルス」に、油断は禁物!
ノロウイルス感染症(感染性胃腸炎・胃腸かぜ)が、今期も各地で多発しています。さらに今期は、全国的な大流行が心配されています。
その背景には、昨年の新型インフルエンザ騒ぎの終息による警戒心の薄れから、
ウイルス予防の基本である「手洗い」を怠る人が増えた
からともいわれています。油断は禁物です!
調理前はもちろんのこと、食事前や帰宅時、トイレでの手洗い、
また食品の十分な加熱などを徹底しましょう。
● ノロウイルス感染症の症状と、予防対策 ●
<ノロウイルス感染症の特徴>
●
下痢、嘔吐を主徴とする胃腸炎をおこします
。
幅広い年齢層に罹患し、老人や免疫力の低下した乳児では重症化して死亡することもあります。
毎年秋から年末にかけてはノロウイルスが、1月から4月にかけてはロタウイルスが主に流行します。
●
ノロウイルスは
カキ等の二枚貝
の生食による食中毒がよく知られています。
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ごくわずかな量のウイルスが口の中に入るだけで感染
し、人から人への
感染力も非常に強い
ウイルスです。
<感染経路>
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ノロウイルスの感染はほとんどが
経口感染(口から体内に入り感染)
であり、次のような経路があると考えられています。
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ウイルス汚染した貝類を、生あるいは十分に加熱しないで食べた場合
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ウイルスが付着した調理台、調理器具、人の手で食品を取り扱うことによる二次感染
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感染者を看病したり、患者の吐物、便などから直接感染する人〜人の感染
●
乾燥した嘔吐物や下痢便内でもウイルスは活きており、かけらが風に乗って舞い上がり、そばを通った人が吸い込んだり、服や靴に付着し、最終的に飲み込むことによって感染
<予防には、「手洗い」の徹底です!>
ノロウイルスは、口から体内に入ります。
ワクチンや特効薬、特異な治療法はありませんので、予防が大切です。
(1)
食事前、用便後、帰宅後の手洗いを徹底しましょう。
(2)
加熱が必要な食品は、十分に加熱してください。
(3)
患者の嘔吐物や糞便処理には、使い捨ての手袋・マスク・塩素系消毒剤などを使って広めに処理し、使った雑巾等はビニール袋に密封して捨て、ウイルスの飛散を徹底して防ぎましょう。
処理後は十分に手洗いをしましょう。
厚生労働省
● 症状が現れたら、すみやかに受診し、安静にしましょう ●
<症状>
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潜伏期間(感染から発症までの時間)は24〜48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で、発熱は軽度です。
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通常、これらの症状が1〜2日続いた後、治癒し、後遺症はありません。
●
感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。
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激しい嘔吐や下痢により急激に水分を失いますので、特に乳幼児や高齢者では脱水症状に気をつける必要があります。市販のイオン飲料で水分補給しましょう。
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下痢止め薬は、病気の回復を遅らせることがあるので使用せず、ただちに受診しましょう。
◆◆ インフルエンザにも、気をつけよう! ◆◆
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