2014年12月1日更新
●もう12月!インフルエンザ予防接種がまだの方はお早めに!!
インフルエンザは毎年12月~3月に流行します。予防には、手洗いやうがいでウイルスが体内に入るのを防ぐほかに、ワクチンを接種して免疫をつけておくことが大切です。予防接種には、万が一感染した場合に重症化を防ぐ効果もあります。
しかし、ワクチンの効果は打ってからすぐに出るわけではないので、注意が必要です。その効果が十分に出るのは、接種後約2週間からとされています。まだの方は、12月中旬までには受けておきましょう。
また、喉の痛みや咳なども、ただの風邪ではなくインフルエンザの可能性があります。咳が出たら必ずマスクを着用して、感染の拡大を防ぎましょう!
インフルエンザにかからないためにはどうすればよいのでしょう?
- 流行前のワクチン接種
インフルエンザワクチンは、罹患した場合の重症化防止に有効と報告されており、わが国でも年々ワクチン接種を受ける方が増加しています。 - 外出後の手洗い等
手洗いは手指などからだに付着したインフルエンザウイルスを物理的に除去するために有効な方法であり、インフルエンザに限らず感染予防の基本です。外出後の手洗い、うがいは一般的な感染症の予防のためにもおすすめします。 - 適度な湿度の保持
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50~60%)を保つことも効果的です。 - 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
からだの抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。 - 人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、特に高齢者や慢性疾患を持っている方、疲労気味、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。
やむを得ず外出をして人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫等は捕捉されるため、不織布製マスクを着用することはひとつの防御策と考えられます。ただし、人混みに入る時間は極力短時間にしましょう。
● 徹底しよう!手洗い・うがい
インフルエンザに限らず、感染予防の基本である「手洗い・うがい」はぜひ毎日の習慣にしましょう。手洗いは、石けんを使って隅々まで洗ったら、しっかり乾かすことも大切です。手を洗うことができない場合は、アルコール性の速乾性手指消毒剤を使用しましょう。
流水でよく手をぬらした後、石けんをつけ、手のひらをよくこすります。 |
手の甲をのばすようにこすります。 |
指先・爪の間を念入りにこすります。 |
指の間を洗います。 |
親指と手のひらをねじり洗いします。 |
手首も忘れずに洗います。 |
洗い終わったら十分に水で流し、清潔なタオルやペーパータオルなどでよく拭いて乾かします。
● 身につけよう!「咳エチケット」
① マスクは鼻と口、あご周辺に隙間が出来ないように着用します。はずすときは、ヒモを持って顔からはずし、マスクの内面にふれないように捨てます。
② インフルエンザにかかったときは、解熱後2~4日間はマスクを着用してください。熱が下がってもウイルスは体内にまだ存在します。
③ 咳やくしゃみをしているときはマスクを着用し、周囲へ飛沫が飛ばないよう注意します。
④ 咳やくしゃみは2m飛ぶといわれています。
ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔を背けて2mは離れましょう。
ティッシュなどがない場合は手は使わないで、服の袖などで押さえましょう。手を使ってしまった場合は、その手でドアノブなど共有物に触らないようにし、すぐに洗い流します。
⑤ 鼻水・たんなどを含んだティッシュは、フタ付きのごみ箱に捨てるか、ビニール袋などに入れてしばって捨てましょう。
● 何より大切!食事・休養
体の抵抗力を高めるためには、規則正しい生活をすることが重要です。バランスのとれた食事で免疫力を高め、十分な睡眠でその日の疲れはしっかりとりましょう。
◆ 確認しておこう!「インフルエンザ」の症状 ◆
●インフルエンザの症状
インフルエンザの最も典型的な症状は、突然38℃からときに40℃以上の高熱を発します。 発熱と同時に悪寒、頭痛、筋肉痛、関節痛や全身の倦怠感がおこります。 続いて咳やくしゃみ、鼻水、喉の痛みといった、風邪と同様の症状も現れます。
倦怠感などの自覚症状はかなり重く辛いのですが、健康で体力のある人なら安静に保つことにより5日~1週間で回復します。 しかし、重症化すると肺炎や脳炎、脳症などを起こす危険があるのです。
●通常の風邪との違い
通常の風邪とインフルエンザとは症状は似ていますが、もっとも大きな違いが「突然の発熱」です。 普通の風邪が喉の痛み、くしゃみ、鼻水がそのまま主症状として続くことが多いのに対して、インフルエンザはまず悪寒、頭痛とともに急に高い熱が出ます。 また関節痛、筋肉痛、強い倦怠感などの全身症状が強いのも、風邪と大きく違うところです。
●インフルエンザの怖さ
インフルエンザウイルス感染においてもっとも注意すべきは、その感染力の強さと、肺炎や脳炎などを併発して重症化する場合があることです。
高齢者、呼吸器や循環器・腎臓に慢性疾患を持つ人、あるいは糖尿病のような代謝の持病がある人、また免疫力が弱い人には、特に注意が必要です。
また子供は中耳炎を起したり、熱性痙攣や気管支喘息を合併する場合があり、さらに深刻なのが急性脳症です。 毎年報告されるインフルエンザ脳症患者50~200人のうち死亡率は10~30%にもなり、いまだに原因は不明です。