2015年10月20日更新
●ノロウイルス対策は、こまめな手洗いから
ノロウイルスによる食中毒は1年を通して発生していますが、毎年11月から増え始め、12月から3月をピークに全国的に流行します。
しかし今年は新たな型のノロウイルスが確認されており、すでに10月に入り集団感染が相次いで発生するなど、例年以上に感染者が増える可能性があるといわれています。
ノロウイルスには抗ウイルス薬やワクチンはありません。一人ひとりが予防に気をつけ、万が一発生した場合にも正しい対処法をして感染を広めないことが大切です。
今の時期からできることは、インフルエンザの予防と同じく、手洗い・うがい・マスクの着用を徹底してウイルスを寄せ付けないことです。
感染力の高いノロウイルス
ノロウイルスは、10~100個程度の非常に少ないウイルスでも感染するほど感染力が強く、毎年冬になると感染者が急激に増えます。
ほとんどの方は、1~2日のうちに自然に回復しますが、乳幼児や高齢者、体力の弱っている方などでは、ひどい脱水を起こしたり、嘔吐物をのどに詰まらせたり、肺炎を起こすこともあるため、注意が必要です。
また、下痢が続くからといって下痢止めの薬を飲むと細菌や毒素を腸内に留めることになってしまい、症状を悪化させる場合もあります。自己判断は禁物です。症状が治まらない場合は医師の診察を受けましょう。
★ 予防のポイント ★
- 作業前などの手洗いを徹底しましょう。(トイレのあと、おむつ交換のあと、調理施設に入る前、料理の盛り付けの前、次の調理に入る前など)
- 魚介類や肉など加熱が必要な食品は、十分に加熱しましょう。
- 調理器具は洗浄、殺菌しましょう。
- 患者の嘔吐物やふん便などの処理には、使い捨てのマスク、エプロン、ビニール手袋などを着用しましょう。
- 調理器具やリネン類の消毒には塩素系漂白剤(キッチンハイターやミルトンなど)を使いましょう。
(アルコール消毒は、ノロウイルスには効果がありません。)
● ● ● 手洗いの手順 ● ● ●
ノロウイルスは、感染しても無症状の方も多く、感染していると気づかないまま調理をして、感染を広げてしまう場合があります。 普段から石けんでの手洗いを習慣にして、手についたウイルスを洗い流すようにしましょう。
①~⑥までを2回繰り返し、菌やウイルスを洗い流しましょう
流水でよく手をぬらした後、石けんをつけ、手のひらをよくこすります。 |
手の甲をのばすようにこすります。 |
指先・爪の間を念入りにこすります。 |
指の間を洗います。 |
親指と手のひらをねじり洗いします。 |
手首も忘れずに洗います。 |
洗い終わったら十分に水で流し、清潔なタオルやペーパータオルなどでよく拭いて乾かします。