2016年5月4日更新
●「こどもの日」男の子の成長と家族の幸せを願いましょう
こどもの日=「端午の節句」は5月5日にあたり、菖蒲の節句とも言われています。
国民の祝日であるこの日は、本来「こどもの人格を重んじ、幸福をはかるとともに、母に感謝する」のが主旨とされています。
鯉のぼりを立てたり、柏餅やちまきを食べながら、家族の幸せを願う日として、一連のしきたりを楽しんでみましょう。
◆ 端午の節句の由来 ◆
もともとは中国の「物忌みの月(5月)」の厄払いに由来し、奈良時代に日本に伝えられた行事です。香気で厄を払う菖蒲やよもぎの葉を軒に挿したり、菖蒲湯に入ることで無病息災を願いました。 「菖蒲」と"武士を尊ぶ"という意味の「尚武」をかけ、江戸時代には、家を継ぐ男の子の誕生と成長を祝うための節句として定着しました。
◆ 鯉のぼり
池や沼のような環境でも生き抜く鯉のようなたくましさを備え、立派に成長してほしいという願いが込められています。
また中国の故事と結びつき、滝をのぼる鯉のように、鯉のぼりが揚げられるようになりました。
祝い事に鯉を食べる習慣も、「生命力の強さをいただく」という意味もあるそうです。
◆ 鎧・兜
自身の身を守る鎧や兜は、命を守る道具の象徴として考えられており、男の子の誕生でその子に身の危険が及ばず安全に暮らせるようにと、鎧や兜を飾るようになりました。
五月人形には主体となるような人物に成長してほしいという願いが込められています。
◆ 柏餅
柏は新芽が出るまで葉が散らないので、「家系が絶えない」=「子孫繁栄」を意味する縁起物です。
また、柏は古くから神が宿る木とされています。神社や神棚で手をパンパンとする行為を、柏手(かしわて)と呼ぶのもここから来ています。
◆ ちまき
中国の詩人屈原が川に身を投げてなくなったのが5月5日。
死を弔う国民が、川に沈んだ屈原への供物を龍に盗まれてしまわないよう、龍が苦手とする楝樹や茅、笹の葉でもち米を包み、5色(赤・青・黄・白・黒)の糸で縛って川に流したのがその由来です。
ちまきに結んだ5色の糸は、こどもが無事に育つようにとの魔よけの意味を込め、鯉のぼりの吹流しの色に反映されています。