2017年6月14日更新
●せっかく受けた健康診断
結果を有効に活用しませんか
最初の健診(第一次健診)はからだ全体を広く浅く調べて、異常のある方とそうでない方をふるいわける検査ですから、異常の疑いがある方は、適切な時期に再度検査をしてみないと正しい判断ができません。
春の健診の結果がお手元に届きしまいこんであるなんてことはありませんか?
結果票に再検査や精密検査の判定出ている場合にはすぐにでも再度検査を受けに行きましょう。
また、メタボリックシンドロームの危険リスクにもなっている「血圧・脂質・血糖」などで基準からは大きく外れてはいないけど体重の増加などから数値が年々上がっていることはありませんか?一定基準に達すると特定保健指導の対象となりますので、該当された場合は積極的に参加しましょう。
将来の自分を見据えて、今の健診結果を生かすことが大切なのではないのでしょうか。
血圧
心臓が収縮するときに血管にかかる圧力が「最高血圧」、拡張するときの圧力が「最低血圧」になります。血圧が高い(最高血圧140mmHg以上、もしくは最低血圧90mmHg以上)と動脈硬化が進んでいる可能性があり、放置しておくと心臓病や脳卒中を引き起こすことがあります。
改善方法
- 塩分を少なく → 食塩をとりすぎると血圧が上がります。
- カリウムをとって塩分を排出※
→ カリウムは新鮮な野菜や果物に多く含まれています。
※腎臓に障害がある場合は、高カリウム血症を引き起こすおそれがあるので注意が必要です。 - アルコールは控える → 飲みすぎは血圧を高めます。
- 肥満の解消 → 減量することで血管の圧力が下がり、血圧が下がります。
- 適度な運動 → ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動がおすすめです。
脂質
健診では血液中の脂質を調べます。脂質は、「コレステロール」、「中性脂肪」、「リン脂質」、「遊離脂肪酸」の4種類があり、さらにコレステロールは「LDLコレステロール(悪玉)」と「HDLコレステロール(善玉)」に分けられます。
脂質異常症と判定されるのは、LDLコレステロールもしくは中性脂肪が多すぎる場合と、HDLコレステロールが少なすぎる場合です。
改善方法
- 菓子や果物、飲料は控えめに → 果糖や砂糖は中性脂肪に変わりやすいので注意。
- 食物繊維を十分とる → 食物繊維は中性脂肪や糖質を吸着して排泄させます。
- アルコールは控える → アルコールは血液中の中性脂肪を増加させます。
- 適度な運動 → 特に有酸素運動は効果があるといわれています。
血糖値・ヘモグロビンA1c
血糖値が高いと糖尿病が疑われますが、検査前の食事内容や時間にある程度影響を受けるので、長期的な体の状態はわかりません。そこでブドウ糖とヘモグロビンの結合体である「ヘモグロビンA1c」の値もあわせて調べます。ヘモグロビンA1cは1~3ヵ月の間の平均的な血糖値を反映するので、この値が高すぎる場合も、糖尿病の可能性があります。
改善方法
- 規則正しい食生活を → 不規則な食生活は、血糖値が上がりやすくなります。
- 食物繊維を十分とる → 食物繊維は糖質が吸収されるのを遅らせる作用があります。
- 甘いものを控える → 菓子類や清涼飲料は砂糖が多く含まれているので控えましょう。
★ 生活習慣の改善に、特定保健指導を活用しましょう ★
特定保健指導は、特定健康診査(メタボ健診)の結果、生活習慣改善の必要性が中程度~高いとされた方を対象に行われる保健指導のことです。保健師や管理栄養士がみなさんと一緒にご自身に合った改善プログラムを考え、定期的にサポートしていきます。専門家のアドバイスを参考に、継続的に行っていけるプログラムを作り、生活習慣の見直しに役立てましょう。