2018年7月11日更新
●夏の健康管理① 脱水症状を防ごう
梅雨が明けると、太陽が照りつける夏がやってきます。気温が上がり、汗ばむ日が続く時期に増えてくるのが「脱水症」。症状が出にくいため、気づかないうちに脱水症になりかけている人も多いといわれています。
本格的な暑さが訪れる前に、正しい予防法を確認して夏を乗り切りましょう。
のどが渇いたとき、一度に大量の水を摂取すると渇きはおさまりますが、吸収しきれず多くの水分が排出されてしまったり、体調不良を引き起こすことがあります。水分は、少量ずつ何度も摂ることが大切です。
起床時
睡眠中は一晩で約0.5Lの水分が失われるといわれています。暑い季節には汗をかくため、さらに多くの水分が失われます。起床時に補給しておきましょう。
食事のとき以外も、こまめに水分補給を
のどの渇きを感じたときはすでに脱水状態。のどが渇く前の早めのタイミングでこまめに補給しましょう。
お酒を飲むとき
アルコールには強い利尿作用があり、飲んだ量を上回る水分が尿として排出されてしまいます。お酒を飲むときは、同時に水を飲むようにしましょう。
入浴するとき
入浴中にも大量の汗をかいています。40℃のお湯に10分浸かると、汗で0.2Lの水分が失われます。入浴前後の補給を心がけましょう。
就寝前
夜間~明け方に脳梗塞の発作が多いのは、水分不足が原因ともいわれています。特に高血圧の人は寝る前にしっかりと補給しておきましょう。
スポーツをするとき
水分補給をしてから体内に吸収されるまで30分前後かかるといわれています。運動中の脱水を防ぐために、運動後はもちろん、運動前・運動中にも水分補給を。汗をかくときの水分と手軽な塩分補給として、スポーツドリンクもよいでしょう。
脱水症対策の水分補給に、適した飲み物もあれば、適さない飲み物もあります。飲み物の特徴をふまえて、効果的な水分補給を心がけましょう。
コーヒーや緑茶、ウーロン茶などにはカフェインが含まれています。多く摂取してしまうと、カフェインの利尿作用によって水分が尿として排出されてしまいます。
なるべくノンカフェイン、カフェインレスのものを選ぶとよいでしょう。カフェインを含まない麦茶はミネラル分も豊富で水分補給に適しています。
運動中、汗として体内の塩分が失われるため、水分と合わせて塩分の補給も必要になります。スポーツドリンクには適度な塩分が含まれているので、飲み物として適しています。
しかし、エネルギー補給のために糖分が多く含まれている場合はカロリーの摂り過ぎにつながりますので注意しましょう。
ビールは水分補給にはNGです!
冷たいビールがおいしい季節ですが、アルコールには高い利尿作用があり、10杯飲むと11杯分の水分が出てしまうといわれています。
そのため、アルコールをたくさん飲むと脱水症状を起こしやすくなります。
残念ながらビールは水分補給には適しません。ビールを飲んだ後は、十分な水分補給をしましょう。