2018年7月17日更新
●夏休み前に注意したい感染症
今年の夏休み、プールや海、海外旅行などお出かけの予定は決まりましたか?
この時期は陽射しが強く、気温も高いので体力を消耗しがちです。体力がなくなると、抵抗力が落ち、細菌やウイルスに感染しやすくなってしまうのです。
夏に流行する「プール熱」や「食中毒」などの感染症もあるので、暑さに負けず、体調管理や予防をしっかりして、楽しい夏の思い出をつくりましょう。
プールでかかりやすい感染症
- 咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)
- はやり目
- 水イボ
アデノウイルスに感染しておこり、発熱、目が充血し目やにを伴う結膜炎、扁桃腺が腫れのどの痛みなどの症状があらわれます。塩素消毒が不十分なプールを介して人から人へ感染することがあるため「プール熱」とも呼ばれています。せきやくしゃみ、タオルの共用により感染することがあるので注意が必要です。
▼ 咽頭結膜熱について、くわしくはこちら ▼
流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん)のことで、目のかゆみや充血、目やになどの症状があらわれます。発熱、のどの痛みを伴います。症状は咽頭結膜熱ほど強くありません。子どもがかかりやすいとされています。
伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)というウィルスによるもので、水のような光沢のある小さなイボがワキや胸にでき、軽いかゆみを伴います。つぶすとそのイボから排出される汁にウィルスが含まれているため、引っかいた指で触ると感染し、イボが増えてしまいます。
予防のためのポイント
- プールに入る前後には、シャワーを浴びましょう。
- プールから上がったら、うがい・手洗い・洗顔を
しましょう。 - タオルなどの貸し借りは避けましょう。
食中毒予防の三原則は
食中毒菌を「付けない・増やさない・殺す」
- 手洗いを徹底!
- 生鮮食品を買うときは新鮮なものを選ぶ
- 加熱が必要な食品は十分に加熱する
- 調理器具はきちんと洗浄する
帰宅後、調理前、食事前、トイレの後は手洗いを忘れずに。
肉や魚の汁がつかないように、ビニール袋などで分ける。
クーラーボックスや保冷剤で低温保存して持ち帰る。
冷蔵庫・冷凍庫の適温を保つよう開け閉めを少なくし、詰め過ぎないよう注意する。
夏のレジャーでバーベキューをするとき、焼き肉店などで自分で焼くときも十分に加熱をする。
お弁当のおかずや冷凍食品もよく加熱し、ごはんやおかずはよく冷ましてから詰める。保管は冷蔵庫に。
熱湯や漂白剤で消毒、殺菌して清潔に保つ。
食べ物のにおいや味が少しでもおかしいと思ったら、
食べるのをやめましょう。
海外旅行先での感染症にご注意ください
海外旅行に出かけるとき、特に注意したいのが感染症です。水、食べ物、蚊など、感染の原因はいたるところにあります。
また、海外では、環境や気候の変化で体調を崩しやすくなりがちです。抵抗力が弱まると、感染症のリスクも高まります。
渡航前から健康管理には十分気を付けて、事前に渡航先の感染症流行状況等に関する情報を入手しておきましょう。
【食べ物からの感染】A型・E型肝炎、コレラ、赤痢、腸チフスなど
- 生の食品や水道水を避ける
カットフルーツやサラダ、飲物に入っている氷にも注意
【虫からの感染】マラリア、デング熱、黄熱、ペスト、日本脳炎
- 肌を出さない服装の工夫や虫よけスプレーを利用する
夜間の外出はできるだけ控える
【動物からの感染】狂犬病、鳥インフルエンザなど
- 動物にむやみに触らない
手洗いやマスクの着用など、通常のインフルエンザ対策と同様のことを心がける