2019年4月8日更新
●知っておきたい健康保険③ 保険証と健康保険でかかれる範囲
健康保険に加入すると、1人1枚ずつ「健康保険被保険者証(保険証)」が交付されます。保険証は、当組合に加入している証明書であり、保険医療機関に保険証を提出すれば医療費の全額を支払うことなく、自己負担分だけの支払いで治療を受けることができます。取り扱いには十分注意し、大切に保管してください。
また、医療機関で治療を受けても、健康保険でかかれないことがあります。
「健康保険でかかれる範囲」について確認しましょう。
業務中や通勤途中のけがは、「労災保険」!
健康保険は、業務外の病気やけがに給付を行うものです。業務中や通勤途中にけがをしたときは「労災保険」の扱いになりますので、ご注意ください。
労災保険の給付対象とならない場合は、健康保険から給付を受けます。
労災保険のケース
業務中のけが(業務災害)
- 就業時間前の作業の準備や後片付け中のけが
- 就業中にトイレ、飲水に行く途中のけが
- 得意先へ向かう途中のけが など
通勤途中のけが(通勤災害)
- 自宅から会社(会社から自宅)への通勤途中、駅で転倒によるけが
- 部屋を出てマンションの階段で転倒によるけが
- 普段は電車通勤のところ、車で出勤中(合理的な経路)の事故によるけが など
健康保険のケース
- 昼休み中に会社の敷地内でキャッチボールをしていたときのけが
- 出張先で祭りを見学中(業務外)のけが など
間違って健康保険で受診してしまったときは?
労災保険の対象になるけがにもかかわらず、健康保険で受診してしまった場合は、受診した病院に健康保険から労災保険への切り替えができるかどうかをご確認ください。
切り替えができる場合は、病院の窓口で支払った金額が返還されます。
切り替えができない場合は、いったん医療費の全額を自己負担していただいたうえで、労災保険に請求していただきます。
さらに、次のような場合も健康保険は使えません
- 仕事や日常生活にさしさわりのないソバカス、
アザ、ニキビ、ホクロ、わきがの治療 - 回復の見込みがない近視、遠視、乱視など
- 美容のための整形手術
- 健康診断、生活習慣病健診、人間ドック
- 予防注射、予防内服
- 身体の機能にさしさわりのない先天性疾患
- 正常な妊娠・出産
(費用補助として「出産育児一時金」の支給を受けることができます) - 経済的理由による人工妊娠中絶 など
接骨院・整骨院では保険証が使えないこともあります
接骨院・整骨院では「柔道整復師」と呼ばれる専門家が施術を行っていますが、医師による施術とは異なるため、健康保険を使える症状が限定されています。
「各種保険取扱」と表示されていても、治療の内容により保険適用外の場合がありますので、受診するときにはご注意ください。